先週末の2023.2.4に行われたメガミドラフト会議大会のレポートになります。
実際にピックされたメガミと運営上の反省点やメガミドラフト会議の魅力について書きました。
1.メガミドラフト会議大会について
メガミドラフト会議大会とは、ドラフト会議方式で大会で使用するメガミを決定する形式です。ドラフト会議の手順に関しては以下をご確認ください(twipla抜き出しまま)。参加者はドラフトにて第三位まで指名を行い、獲得したメガミ3柱で三拾一捨大会を行うことになります。
ドラフト会議の手順(イベントのtwiplaより引用)
・ドラフト会議の手順
(1) 各プレイヤーは自身が大会で使用したいメガミ1柱を選びジャッジに提出します。(アナザー版がいるメガミはどれを使用するのかまで明記してください。)
(2)選んだメガミが他のプレイヤーと被らなかった場合、そのプレイヤーは選んだメガミを大会で使用します。
(3) 選んだメガミが他のプレイヤーと重複した場合は、抽選によってそのメガミを使用できる1名を決めます。
(4) 抽選に漏れたプレイヤーは、まだ指名されていないメガミの中から大会で使用したいメガミ1柱を選び、ジャッジに提出します。この後全員が使用するメガミ1柱が決まるまで(2)から(4)の手順を繰り返します。
(5)大会で使用する2柱目を同様の方法で決定します。この際、すでに誰かに選ばれたメガミは選べません。
(6)大会で使用する3柱目を同様の方法で決定します。この際、すでに誰かに選ばれたメガミは選べません。
注:原則、自分がカードを持ち込んだメガミに限って指名できます。3柱が決まる前に、持ち込んだメガミ全てが選択できなくなった場合に限り、他のメガミを選択できます。この時はジャッジに手持ちが尽きた旨を報告してください。
注1:オリジンとアナザーは別のメガミとして扱います。いずれかが既に使用されていたとしても、他のバージョンは使用希望を出せます。
例:誰かがすでにホノカアナザー(勾玉)を使用することが決まっていても、ホノカオリジン(旗)を使用できます。
注2:選択する3柱が完全戦三拾一捨のフォーマットとして成立していなければなりません。
例:ユリナアナザー(古刀)を使用することが決まったプレイヤーは、以後ユリナオリジン(刀)を使用するメガミとして提出できない。
例:Aが全体禁止である場合、Aを使用するメガミとして提出できない。
例:A-Bという組み合わせが禁止である場合、A使用することが決まったプレイヤーは、以後の選択でBを使用するメガミとして提出できない。
シーズン6くらいから毎シーズン1回くらいのペースでドラフト会議大会を主催してきました。今までは8人でドラフト会議を行っていたのですが、シーズン8になり、使用できるメガミが45柱(アナザーは別勘定)に増えたことから、今回は受け入れ人数を12人に増やしてみました。
2.参加者のドラフト指名
参加者の選択メガミは以下の通りでした。記載順は指名順に対応しています。例えば、「刀扇薙」と書かれていた場合は、刀が1巡目、扇が2巡目、薙が3巡目に指名されたことになります。
ドラフト会議方式で指名しているため、同じ象徴武器は1度しか出てきません。普段の大会ではあまり見かけないようなバラエティに富んだ組み合わせが見られました。
・扇/古刀/絡繰
・心/薙/絆
・鋸/勾玉/炎
・傘/銃/槌
・剣/嵐/魂
・算盤/兜/衣
・刀/戦略/社交
・恐怖/櫂/金床
・乗騎/琵琶/信頼
・毒/橇/新型
・旗/鎌/爪
・唐棹/鏡/毒
3.主催としての所感・感想
・人数に関して
45の選択肢があれば、12人の受け入れ(36が選ばれ、9が残る)は可能であると感じました。また、人数が増えたたことで、かなりの指名被りが起こるようになったと感じました。プールは人数に対してやや厳しめで、3巡目のメガミ選択が窮屈になりやすく、計画的な住み分けや
もう少し緩めの人数(8~10人)で組んだほうが、3巡目に残る選択肢が多くなり、3柱目に1,2柱目のどちらともかみ合わせの良いメガミが残っていないような構築事故を減らせます。一方でドラフトの醍醐味である競合や住み分けが起きにくかったりするので、主催の好みや開催環境を鑑みて決めるのが良いと思われます。
(人数に対してカードプールが広いほうがより緩いドラフトが楽しめます)
・ドロップに関して
今回の大会では(私の主催大会では珍しく)ドロップを認める運用としておりました。これは、ドラフトがうまくいかなかった人が大会から抜けられるようにするために設けたもので、おおむね狙い通り機能していたように思います。
参加人数が増えるほど、優勝者決定までの試合数は増えるため、最大4回戦となる9人以上の大会であれば、ドロップを認めてあげるのが良いように思います。
・ドラフト会議時間に関して
今回のドラフトは50分ほどの時間を要しました。今回最大の反省点です。私はドラフト時間が40分以内に納めることを狙って運営していました。今回は12人大会で、指名の競合が多く発生したため、想定時間を大きく超過してしまいました。
次にドラフト会議大会を大人数で行う際は時間短縮のために必要な対策を講じる予定です。具体的には以下のような対策を講じるつもりです。
(1)(8人超の場合は)抽選時の封筒を廃止
⇒本家ドラフトリスペクトで競合時の抽選は封筒を引くという方式をとっていましたが、時間短縮のためにじゃんけんなどの方法に変更するつもりです。(封筒抽選は雰囲気が出るので、8人以下のドラフト会議だとやったほうがいいと私は思います)
(2)指名用紙のやり取りが発生しないような仕組みにする
⇒今回の指名はレコードシートの裏に希望を記載・提出してもらったため、レコードシートのやりとり(指名が決まった人/外れた人にレコードシートを返す)手間が発生していました。次回以降は返却不要のメモ用紙を配るなどして紙面のやり取りが最小限となるように工夫しようと思います。
4.ドラフト会議大会の魅力
これだけドラフト会議大会という特殊大会を繰り返し開いているのは、ドラフト会議大会特有の面白さがあると私が考えているためです。
・ドラフト特有の環境
ドラフト会議大会ではいつもと違うマッチアップが楽しめます。これがとても面白い。
ドラフトでは環境トップに強力なメガミを3柱を一人で使用することはできません。このため、通常の大会とは大きく異なる環境となります。
環境トップと言われるようなメガミを一人で複数獲得することはできないため、現在の環境で活躍しているような3柱を束ねたような構築はまず組めないでしょう。環境デッキが組めないため、環境デッキに弱いからと競技シーンで見かけなくなったメガミにも十分に活躍のチャンスがあります。ほぼ全てのメガミが出てくるこのフォーマットは競技環境の常識が通用しない混沌の世界です。環境メガミなど気にせずに(環境メガミ1柱はBANできるのだ)、いつもと違うデッキでいつもと違う対戦相手を戦うという新鮮でわくわくする感覚を与えてくれるのがドラフト会議大会の大きな魅力であると思っています。
・ドラフト特有の運と実力が混じった形式
ドラフト会議大会は(ドラフトなので)運要素の強い大会です。ドラフトの競合に勝てる/勝てないの運要素もさることながらマッチング運も非常に重要です。皆が異なるメガミを使っているので、運が良ければ自分の有利対面のみを踏み続けて優勝することも可能でしょう。そういった点では、ドラフト会議大会は広く優勝のチャンスがある大会です。
一方で、熟練者が蓄えた(普段使わないような)知見を活かす機会でもあります。色々なメガミを使えた方がドラフトの選択肢が多くて有利に立ち回れるでしょう。今回優勝した方は恐怖⇒櫂⇒金床の順番で指名されましたが、この指名は3巡目に金床を競合なく獲得するための戦略的ドラフトであったように思われます。
運が強いフォーマットでありながら、自分の知識でいかに勝率を高められるか。ローグライクゲームのような楽しさがドラフト会議大会にはあるように思います。
ドラフト会議大会はカジュアル目線からも、競技目線からも本当に面白いフォーマットなので、(人数集めるのが大変ですが)機会があれば是非遊んでみてください。