2020年1月5日日曜日

基本・達人セット限定大会の開催における反省点

1.概要

この記事は、私が主催したふるよにの大会「基本・達人セット限定大会」において気づいた点を記したものです。この大会は「初心者が参加しやすい大会」を目指して意図的にレギュレーションを曲げましたが、私が狙った通りの成果は得られなかったと反省しています。
この記事は、その内容を(主に主催側のミコトに)共有したいと考え、執筆したものです。



2.大会レギュレーションと大会の狙い

以下のようなレギュレーションにて大会を開きました。
 (1) 通常選択
 (2) 桜花決闘の制限時間を5分延ばし、40分とする
 (3) 選択できるメガミは基本・達人セットに封入される12柱のオリジンのみ
このようなレギュレーションを規定したのは、初心者にとって参加しやすいフォーマットになることを狙ってのものでした。詳細を以下書くと

(1) 通常選択
 1番得意な組み合わせ一つだけで戦える大会であるため採用しました。

(2) 桜花決闘の制限時間を5分延ばし、40分とする
 初心者が多少の長考を行っても決闘が決着することを狙って時間を延ばしました。

(3) 選択できるメガミは基本・達人セット封入される12柱のオリジンのみ
初心者がユリナ多く宿していることを前提に、ユリナを優遇することを狙いました。(今ではそうは思っていませんが)大会を企画した当時は、ユリナがレンジロックにつぶされる可能性を強く懸念していました。強酸や海嘯でフレアを削られ完封されるという情景は、ユリナが初心者に与えてくれる「僅差の決闘」からは程遠いと考え、レンジロック戦法が限定的になるようなカードプールにしました。

しかしながら、これらの試みはうまく機能しませんでした。その理由を事項以降に記載します。



3.時間を5分延ばすことに大きな効果はなかった

35分で終わらない決闘は、40分でも終わらないということがわかりました。
今回の大会では、全9試合が行われました。時間切れ判定が4試合あった一方で、時間切れギリギリ(つまり、35分から40分の間に)に決着した決闘は私の見落としがなければ1試合もありませんでした。
決着に至らなかった決闘を横から見ていた限りだと、時間切れとなった要因はプレイヤーの長考というよりはむしろ採用しているデッキによるところが大きいと感じられました。
例えば、時間切れになったマッチは以下のような決闘でした。
 ・トコヨのハーフミラーで、お互いが対応を厚く構えたため、攻撃が通り辛かった
 ・ユキヒのクリンチデッキに対して、つきさしを適切に対処し続けたため、お互いに有効打を与えられなかった
決闘時間を5分間延ばしたのは、初心者が少しゆっくりと考えても決闘が決着することを期待してのことでした。しかしながら、5分の延長程度では(マッチアップによっては)どうしようもなかったのです。
決闘時間の延長が目的にそぐわないのであれば、制限時間を35分としたほうが運営上よい効果が得られると今は考えています。



4.狭いカードプールはテーブルトップから始めたプレイヤーにとって窮屈さを感じさせた

そもそも前提が間違っていました。私は、初心者は大会でユリナを宿すものであると信じておりました。しかしながら、それは平成の常識であり、令和の世には当てはまらないことに気づきました。そう、令和にはライラアナザーがいるのです。
確かにシーズン5において、ライラアナザーは以下の点でユリナよりも初心者向けのメガミであると考えます。
 ・風走りによってレンジロックに耐性をもっている
 ・攻撃間合が1-2をメインとしているため、比較的弱い基本行動である離脱や後退をほとんど行わなくてもいい。
 ・大型切札をライフに通せなかった(避けられる・フレアを焼かれるなどで)ために負けるということが起きにくい。このことは、相手のカードプールを全く知らなくてもある程度戦えることを意味している。
 ・絶対に入れるべきカードがわかりやすく、致命的な構築ミスをしにくい上に、嵐の力がある程度の構築ミスを吸収してくれる
私は、初心者がライラアナザー(など基本/達人セット以外に含まれるメガミ)を中心に検討をしている可能性を考慮すべきでした。カードプールを狭めることでメインで使用するメガミを使えなくなった場合、苦労するのは熟練者ではなく初心者なのです。
最も慣れた組み合わせを宿せるように、カードプールは恣意的な制限を加えず、すべて使用可能にしておくほうが優しい対応であることに気づき、反省しました。



5.総括

私の浅知恵では、初心者にとって大会に参加しやすいレギュレーションは提案できませんでした。
 今は、(少なくともシーズン5においては)通常選択こそが初心者が最も参加しやすいフォーマットであると私は考えています。今後も(競技人口を増やすべく)初心者向けのフォーマットを模索していくつもりですが、とっかかりが見えていないのが現状です。
 先輩主催者各位へ、良いアイデアがあればぜひ教えていただきたく。よろしくお願いいたします。

2020年1月4日土曜日

レポート 新年ふるよにはじめ

 1月4日 菊名にてふるよに大会とフリープレイ会を開催いたしました。
参加人数は6人でした。ご参加ありがとうございました。

1.大会レポート

基本・達人セットに含まれる12柱から通常選択を行うという特殊レギュレーションで大会を行いました。
 決勝戦はユリナ/サリヤを宿す火山さんとユリナ/トコヨを宿すMizukiさんの対戦でした。
火山さんは新幕よりシーズン3頃から始めた新進気鋭のミコト。それを、2幕からユリナ/トコヨをメインで宿している熟練ミコトのMizukiさんが迎えうつ形となりました。
 桜花決闘は序盤から非常に激しい展開となりました。再構成後に火山さんが放った居合をMizukiさんはライフ受け。瞬間的にライフ差が大きく付きますが、返すMizukiさんのターンの連撃ですぐに差は埋まります。その後しばらくは、相手の対応を考慮しながらリーサルを探り合うじりじりとした展開が続きましたが、最後は火山さんのAlpha EdgeがMizukiさんの防御を打ち破り、決着となりました。
 火山さんは初タロットとのこと。優勝おめでとうございます!



2.フリープレイ会

フリープレイ会ではふるよにだけでなく、OWACON、コヨーテなどのボードゲームが遊ばれていました。
 また、叶世座公演ファンシナリオ「武神ユリナの初陣」を遊んでいただきました。厳しいターン制限の中、ト書きを全達成して演目成功!お見事でした!



3.そのほか

火山さんから差し入れをいただきました。参加者でおいしくいただきました。ありがとうございます。
いただいたお土産

 また、夕食で食べたゴル麺はおいしかったです。つけ麺のお椀が石で作られおり、石焼状態で出てきます。最後までアツアツのつけだれでつけ麺を楽しめるのは素敵。また、つけだれはクセのない魚介ベースで非常に美味でした。




4.次回予告

2月15日(土)の13:00からフリープレイ会を開く計画をしています。申請が通れば通常選択の大会も開くつもりなので、よろしければご参加ください。



菊名ふるよにボードゲーム会/大会

1.概要

お気軽に遊べるふるよにのフリープレイ会や大会を主催しております。
場所は横浜近辺。 このページは、会の案内や記録のポータルページです。


2.開催予定

第5回 8月末~9月初めに大会かお気楽交流会を開く予定
(コロナウィルス周りの情勢を鑑み、取りやめとする可能性はあり)


3.開催履歴

第4回 2020年08月01日(土)公認大会・フリープレイ会  レポート
第3回 2020年02月15日(土)公認大会・フリープレイ会  レポート
第2回 2020年01月04日(土)公認大会・フリープレイ会  レポート
第1回 2019年06月01日(土) フリープレイ会
第0回 2019年05月04日(土) フリープレイ会


2020年1月2日木曜日

そうだ、大会に出よう!

この記事のアップデート版を作成しました。アップデート版の方がより現状にあった情報となっていますので、そちらでお読みください。







1.この記事はなに?

 桜降る代に決闘を(ふるよに)プレイヤーに向けて、大会に出ることをお勧めする記事です。
 フリープレイ会で遊んでいると、「大会に出るのはまだはやいかなー?」みたいなお話を耳にする機会が最近多くあったので、この記事を書いてみました。
 大会に参加することはそこまでハードルの高いものではありません。ゲームの基本ルールを知っていて、相手に対する思いやりももって正々堂々プレイをすることができれば大会には出られます。そしてこれらはフリープレイに参加してプレイした段階ですでに持っているのです。



2.あなたは誰?

 神奈川のへっぽこミコトです。ミコト歴はおおよそ1年でサリヤをよく宿しています。
ときどき神奈川の菊名駅周辺でフリープレイ会を開催しています。
古参でも強豪でもない、どこにでもいるようなレベルのミコトです。



3.大会があなたにもたらしてくれるもの

 公認大会に参加すると参加賞として公式から(かわいいかわいい)プロモーションポストカードがいただけます。
 それだけでなく、大会は以下のような楽しみをあなたに与えてくれるでしょう。大会への参加は、あなたにより濃密なふるよにライフを与えてくれます。

(1) 真剣勝負が楽しめる
 大会では、参加者のほとんどが勝つための構築を準備して大会に臨みます。フリープレイ会では「面白そう」や「検討したい」を動機として2柱を決める場合が多いと思いますが、大会ではそうではありません。各自が自信のあるメガミを両手に宿し、相対するのです。
 このゲームは「決闘」をモチーフとしたゲームです。日常とは一味違う空気、緊張感の中で行う真剣勝負はまさに物語が描く桜花決闘そのものであり、いつも以上の没入感をあなたに与えてくれるでしょう。
 ゲームにテーマに沿った体験を求めるプレイヤーにとって、大会は適した場所であると思います。

(2) 上達の助けになる
 ふるよには相手から学びながら上達していくことが多いゲームだと私は思っています。同じ学ぶなら教材はより良いものがいいに決まっています。大会はそういった教材を集める場としてはうってつけでしょう。各プレイヤーが自信のあるデッキを持ち込んでくれるからです。対戦相手の構築や立ち回りは相手が検討した結論です。真似るにせよ、対策するにせよ、良い教材となってくれるでしょう。
 ふるよにがうまくなりたいプレイヤーにとって、大会は良い道場になると思います。



4.大会参加にあたって必要なこと

たいそうな見出しではありますが、求められることなんてほとんどありません。私が考える必須事項について以下に列挙します。
 (1)ふるよにのボードと桜花結晶と自分が使用するカード
 (2)大会進行を妨げることなく、ふるよにがプレイできること

順にみていきましょう。

 (1)ふるよにのボードと桜花結晶、自分が使用するカード
 大会レギュレーション*として規定されているもので大会参加には必ず必要です。
(公式が主催する大会に関してはボードと結晶の持参は不要です。)
 大会参加しに興味を持つくらいふるよにを楽しんでいるかたならば、ぜひふるよにを買いましょう。(フルセットを買う必要はありません。ひとまずは基本セットと使いたいメガミの拡張セットがあれば十分です。)



 (2)大会進行を妨げることなく、ふるよにがプレイできること
 フリープレイを数回遊んでいる程度にルールが理解できていれば、大会に参加するには十分です。仮にいくつかの分からないことがあれば対戦相手やジャッジに聞けばいいのです。総合ルールを端から端まで覚える必要なんてありません。だから、ルールの理解自体が大会の参加障壁になりえません。気軽に参加しましょう。
 ただ、自信がないうちは(特に初参加では)大会で使うメガミは自分にとって最も使い慣れた2柱を選ぶことを強く推奨します。これは、大会には1試合あたりの制限時間(眼前構築5分、桜花決闘35分)が決められているためです。この制限時間は慣れ親しんだ構築を微調整するには十分な時間ですが、ゼロからデッキを構築してプレイするにはあまりにも短いです。時間に追われて思わぬミスをしないように、まずは、慣れた2柱で大会に出てみましょう。



5.どの大会にでればいい?

大会は公式ページから近所の大会を探して参加するとよいでしょう。大会で使用するメガミの選定方法(レギュレーション)は大会ごとに異なっていますが、はじめての大会参加としては随時選択や通常選択を選択することをおすすめします。
 各レギュレーションの特徴については以下に簡単にまとめておきます。出場する大会を選ぶ際に参考になれば幸いです。
 
(1)随時選択(試合ごとに使用する2柱を選ぶ)、通常選択(エントリー時に大会で使用する2柱を選択する)
 難易度:★
  利点)2柱の組み合わせを1つでも使えれば大会に出られる
  欠点)メガミ間の相性が勝敗に影響しやすい
 随時選択や通常選択は使い慣れた組み合わせが1つあれば出られるフォーマットです。マッチングによる有利不利が出やすいフォーマットと言われていますが、ゲームに慣れないプレイヤーにとってこれはプラスに働きます。マッチ運と少しの実力があれば、誰にも優勝のチャンスがあるフォーマットであるからです。初心者が参加するにはうってつけのフォーマットであると私は考えます。
 
(2)三拾一捨(エントリー時3柱を選択。各試合おいて、使用するメガミ2柱は相手に選んでもらう)
 難易度:★★★
  利点)相手の使用できるメガミを選べるため、極端な相性差を抑え込める
  欠点)環境への理解が求められる
 相手の使うデッキを決められるフォーマットです。自分にとって極端に不利となるメガミと戦う必要がないため、相性差を軽減できるフォーマットであるといわれています。
 以下を前提としたフォーマットであり、ゲームの理解が深い熟練者が勝ちやすいフォーマットです。
 ・自分の使用する可能性のある3つの組み合わせを全て使いこなせる
 ・自分の使用するデッキに対して有利な相手・不利な相手を理解できている
 初心者が勝つにはややハードルが高いですが、その分大会で学べることは多いと思います。

(3)団体戦(三人一組でチーム)
  難易度:★★
   利点)普段遊んでいる友達と一緒に大会に出られる
   欠点)チームが組めれば特になし!チームを組むことが0回戦
 三人一組でチームを組んで、二勝以上したチームを勝ちとするレギュレーションです。
 知り合い三人でチームを組み、大会に出られるならば、初参加の大会として団体戦はとても良い選択肢となるでしょう。大会は基本的に個人戦ですが、団体戦では両隣に頼れる味方がいるからです。
 事前にチームを組まなくても大会に参加できる(当日、チームを組んでいない同士でチームを組み大会に参加できる)ルールであることがあります。チームの組み方や申請方法は大会により異なるので、事前に大会ルールを確認しておきましょう。

(4)そのほか
 ドラフトや大乱闘、アップルカットやBAN-PICKなど、上記以外の特殊大会も多く行われているのがふるよにの魅力です。総じて大会ルールがややこしくなるので、初参加の大会としてはあまり適していないと思いますが、大会参加に慣れてきたら、こういった大会に参加するのもおすすめです。





6.さいごに

雑多な乱文ではありましたが、いかがでしたでしょうか?
 長々と書きましたが、私が言いたかったのは、
  「フリープレイを通せる程度にゲームに慣れていれば大会に参加できる」
 ただそれだけです。
 私のふるよに初プレイは(フリープレイではなく)大会でした。当時のtier1(騎爪)を持ち込み見事に惨敗したのですが、それはそれで楽しかったと記憶しています。そのときは相手が使用するすべてのカードを覚えてはいませんでしたが、それでも何とかなりました。
 経験談であるからこそ言えます。大会参加は簡単です。気軽に、参加しましょう!
 私は一プレイヤーとして、新しい対戦相手を常に歓迎いたします。







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